Sleep Walking Orchestraについての,歌詞解説と私情
こんにちは!
BUMP OF CHICKENのSleep Walking Orchestraがこの世にだされてもうすぐ2ヶ月。たくさん曲を聴いて、インタビューも読んだり聞いたりして、この歌詞はこういう事だったんだ、とかこういうことなんじゃないかな、とかだいぶアツくなってリスナーのあなたたちに聞いてみたいこと、話したいことが出てきたので、つらつら考察しつつ語りたいと思います。
えっ私リスナーじゃないと思ったそこのあなた。一回聴いてからもう一度このブログに戻ってきてくれませんか??????どうかお願いします。MV見るだけでもいいですから!!!無駄な時間にはさせませんから!!!何万回も聴いたというあなたもですよ!!みんな聞こう!同じ感動を共有しようよ!
ああでも一回聴いていい曲だな、って思ったら歌詞だけ見て聞いてほしいです。わがまますいません。MVありなし、両方ありますので.......
BUMP OF CHICKEN「Sleep Walking Orchestra」 - YouTube
(↑クオリティ高すぎのMVあり派。MVだけでも見た方がいい。これ嫌いな人いる???)
Sleep Walking Orchestra - YouTube
(↑言葉と音符だけで勝負する!!派。最高な歌詞。)
いい曲ですね。もし聴いてくれたならほんとうにありがとうございます...めっちゃいい曲ですね... じゃあ本題に入ります
夢遊病
外から窓をくぐった光が 床に作った最初の友達
空っぽの手を容易く取られて 連れ出されてから夢の中
幾つかの普通が重なり合うと 時々そこには魔法が宿る
あれは恐らく悪魔だった あれから醒めない夢の中
ケルト音楽っぽいイントロに心を掴まれてからのこの歌詞がとても良いですね...冒険感ある...私は初めて聴いた時、「外から窓をくぐった光」ってところからこれの一個前に配信された曲、「窓の中から」を連想してしまってその時点でこれはいい曲だな、って感極まりかけてました。
これの意味はどういうことかというと、JAPAN2月号やFM802のインタビューで藤くんが言っていたことなんですけれど、
1行目は、藤くんが幼少期に、窓から差し込んで床に作られた光の模様から何かを想像して時間を過ごしていたことから引用されている。それくらい昔から音楽が好きで、いつから音楽を初めたのかは曖昧。ぼんやりしている。そこから手を取られてずっと安直に音楽を追いかけてきちゃったな、というのが2行目の意味。
「悪魔」は音楽のことを表していて、別に悪魔と言っているけれど悪い捉え方はしていなくって、ただただ魅力的だっていうこと。
らしいです。音楽に魅せられていますね。
ダンジョン飯の主題歌として曲を作るときに、ライオスの魔物に対する熱い思いと藤くんの音楽に対する思いを重ねたのかも。好きなことに打ち込んでいるときってちょっと気持ちがハイになるというか、終りが見えない、ふわふわとしたそれこそ無我夢中な気持ちになるっていうのはめっちゃ分かるし、そこから付けた?Sleep Walking Orchestra(日本語になおすと夢遊楽団、響きがかっこいい!!)っていうのはすごくしっくりきていい名前だなと思いました。
そして「Sleep Walking」じゃなくって最後にOrchestraを付けたのは、藤くんだけじゃなくてBUMP全体が音楽に対して夢遊病になっているから...?
籠の中 鳥が鳴いて気付いた
失くしていた事 もう引き返せない事
こんな曲調明るいけれど歌詞はやっぱりバンプバンプしています。夢を追うのはそう楽しい事ばかりじゃないよ、ということなのでしょうか。個人的に、引き返せないことにすごく恐怖を抱いてしまう人間だからぐさりました。
呼吸をして、血が巡って
一番サビ。
どうして体は生きたがるの 心に何を求めているの
肺が吸い込んだ 続きの世界 何度でも吐いた命の証
さあ今 鍵が廻る音 探し物が囁くよ
赤い血が巡る その全てで 見えない糸を手繰り寄せて
めっちゃ好きだ!!!ここの歌詞!!特に、「肺が吸い込んだ続きの世界 何度でも吐いた命の証」っていうところが好き。
うまくいえないけれど、こう、吸って吐くことをこれだけ丁寧に言葉にしてくれるのが嬉しくって。「息を吸って吐いた」というなんてことはない動作でも、生きていることのしるしで大切なことで、それを「はい、続きの世界を吸って〜命の証を吐いて〜〜」みたいにラジオ体操の深呼吸するときのノリでサラッと言っちゃう。supernovaとかもそうだけど生きていることを感じさせてくれるBUMPが大好きです。歌詞に合わせて深呼吸したくなる。
BUMPは「生きる」ということについて歌うのがほんとうに上手いなと思いました。
そしてここの歌詞もダンジョン飯っぽさを感じました。ダンジョン飯は食べる≒生きることについてよく描かれた漫画だと思っているのですが、それとめっちゃ相性がいい曲だなと思っています。歌詞には「食べる」とかそういう系の歌詞は一度も出てきていないのに。不思議。本質が同じなのかな。
歌詞の中にちょくちょく肺やら血やらがでてくることも関係しているかもしれない。自分の体を構成しているのはご飯も肺も血も呼吸も同じだからかもしれない。なんかそういう単語を聞くと自分が今この体で生きていることを感じやすくなる気がします。
まだ醒めない夢
夜と朝から外れたままで 迫られ続ける取捨選択
何をどれだけ差し出したとしても届かないほどの宝物
取り戻したいのか 憧れたのか 篝火の向こう揺れて消える
そろそろ往こうかまだここじゃない どこまで醒めない夢の中
まだ先へ進むというのならば
夜明けまで吹き抜けていく風の唄を
そろそろ往こうかのところ、「行こうか」ではなく「往こうか」となっているのが気になって調べてみたんですが、
行く...目的地へ向かうこと(戻ることを前提とした場合もあれば行ったまま二度と帰らない場合もある)
往く...元の場所へ戻ることを前提として、目的地へ向かう*1
とありました。藤くんはその違いを意識して歌詞を書いたのかはわからないけれど、もし意識していたなら、夢から醒めた後かいつかにもとに戻るつもりでいるということ...??難しい...
もしわかる方がいらっしゃったら是非意見を聞かせて頂きたいです。やっぱり作った人物に根掘り葉掘り聞いてみたいな...別に曲の歌詞に正解はないし、自分自身が感じたことが一番大事なことなんですけれど(私のこのブログも解釈を押し付けたいわけじゃなくてただ曲についていっぱい考えるのが楽しいだけなので、へえー程度に聞き流してほしい)、やっぱり他人の考察を聞くのはめっちゃ楽しくて、作詞家はその歌詞についてじっくり色々なことを考えているだろうから、いつか聞けたら良いのにな、と思ってます。
あと、「さあ今鍵が廻る音」ってさっきあったじゃないですか。あれも「回る」じゃないの?って思って調べたけれど違いがわからなかった。笑
まだ夢の中で彷徨っていますね。
「夜明けまで吹き抜けていく風の唄」ってすごい冒険心くすぐられる。
おおきな世界とちいさな蟻
誰が消えても星は廻る 明日が今を過去にしていく
残酷なまでに完璧な世界 どこかでまた躓いた蟻
未だ響く心臓のドラム それしかないと導くよ
疑いながら その全てで 信じた足が運んでくれる
また「廻る」出てきましたね。そしてその後の「誰が消えても星は廻る 明日が今を過去にしていく」っていう部分がBUMPだなあと思いました。星が廻って、日付が変わるという抗いようのないことについて、よく歌っている気がする。
例えば
そして、次の、二行目の歌詞が私が一番好きな部分。
「残酷までに完璧な世界 どこかでまた躓いた蟻」
躓いたの、人間じゃなくて「蟻」なんですよ!!!!しかも「また」なんですよ!!
私がなぜ「蟻」にときめいたのかと言うとですね、
・「星は廻る」とか「完璧な世界」とか大きなスケールで言ってる後に人間よりはるかに小さな生物、蟻がでてくることで、対比みたいになっていて、自分が蟻目線になって躓いたときに世界の大きさにびっくりした。
一度、あなたも蟻の気持ちを想像してみてください。うわ、人間の足でっか。太陽でっか。世界ひっろ。ってなりません??楽しい......
・私だけじゃなくて人間も蟻もライオンも猫も躓いているんだな。って思うとちょっと毎日辛いけれど頑張ろうって思える。
よく考えたら蟻の生活って人間よりよっぽど大変かもしれない。常に集団行動だし、寝るときもご飯のときも働くときも周りの蟻たちと一緒にいないといけないし、労働はしんどいし、命の危険にいつもさらされているし。そんな蟻が躓いて落ち込んでいるかもしれないとか思ったら、ハッってなりませんか。何も躓くのは私達だけじゃなくって蟻も象もチーターもミジンコも一緒なんですよ。みんな何回も躓いてるんですよ。
みたいなことを考えて、面白い歌詞だなって思いました。
「心臓のドラム」もなんか、藤くん音楽好きなんだな、悪魔に魅せられてるんだなって素敵だなって思ったし。
何でちゃんとお腹が減るの
盛り上がってまいりました。
どうして体は生きたがるの 心に何を求めているの
性懲りも無く繋いだ世界 何度でも吐いた 命の証
さあ今 鍵が廻る音 探し物が囁くよ
赤い血が巡る その全てで 見えない糸が解ける場所へ
突然ですがこの「どうして体は生きたがるの 心に何を求めているの」って、めっちゃラストワンに似ていませんか。私はSleep Walking Orchestra配信された後にラストワン聴いて、え、歌ってること変わってないじゃんってびっくりしました。
ラストワンの歌詞は「何でちゃんとお腹が減るの 何のために息は続くの」です。
ラストワンも名曲なんですけど、藤くんは昔から今まで歌ってることの根本は変わらないんだなって思いました。どっちもいいよね。テーマはだいぶ違うしね。
「性懲りも無く繋いだ世界」っていうのもいいよね。そういう生き方がしたい。
まとめ。
元気なオウ!で終わるこの曲が大好きです。
つづく
もっとメロディーとかMVについても語りたかったのに字数がだいぶ多い..また改めて書こうと思います。とりあえず、ここまで読んでくれてありがとうございました。